結節間溝と上腕二頭筋長頭腱の評価<BR>~3D-CTと関節鏡所見を用いて~

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説明

結節間溝の形態変化と上腕二頭筋長頭腱(以下LHBT)の損傷程度を比較し前上方腱板断裂の診断精度と治療成績の向上を目的に調査した.<BR>当教室にて肩関節鏡を施行した89例90肩,術前にCTをMPR法にて撮影し小結節頂部にてMedial Wall Angle(以下MWA),Width(以下W),Depth(以下D)を計測,結節間溝骨棘の有無についても調査し鏡視所見と比較検討した.<BR>肩甲下筋腱(以下SSc)損傷はLHBT損傷なし群とLHBT損傷あり群間では有意差を認めた.また結節間溝の骨棘も両群間に有意差を認めた.MWA,D,Wに有意差を認めなかった.<BR>LHBT損傷は結節間溝の形態変化と相関を認めなかったがSSc損傷と相関関係を認め,SSc損傷や結節間溝骨棘を認めた場合はLHBTに損傷を起こしている可能性が高い事が示唆された.またSScはLHBTの安定化に寄与していると思われた.

収録刊行物

  • 肩関節

    肩関節 38 (3), 967-969, 2014

    日本肩関節学会

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