鎖骨遠位端骨折に対するケーブルロッキングプレートの治療経験

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鎖骨遠位端骨折6例に対し,ロッキングスクリューとケーブルワイヤーを同時に併用できるプレートシステムを用いて手術治療を行ったので報告する.骨折部を整復してプレートを設置したのち,遠位骨片の大きさに合わせてスクリューやケーブルワイヤーの本数を調整した.術後は制限なく可動域訓練を行った.平均2.4か月で全例に骨癒合を認めた.平均経過観察期間5.6(2.5-18)か月で,肩関節自動平均可動域は屈曲154°,外転156°,外旋54°,内旋Th10となり,全例に疼痛やADL障害は認めなかった.術中,ケーブルワイヤーを締結するために張力負荷をかけたところ2例で骨片への食い込みを生じた.本システムの特徴は,粉砕した遠位骨片の場合もケーブルワイヤーによってまとめあげて整復固定できる点である.ただしその張力負荷をかけすぎると二次骨折を生じる可能性があり,特に骨粗鬆症合併例では負荷に注意する必要がある.

Journal

  • Katakansetsu

    Katakansetsu 39 (3), 670-672, 2015

    Japan Shoulder Society

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