糖尿病患者の鏡視下腱板修復術の治療成績

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説明

糖尿病患者(D群)と非糖尿病患者(N群)との肩腱板断裂に対する鏡視下腱板修復術の治療成績を比較したので報告する.鏡視下に一次修復可能であった194肩/37肩(以下N群/D群)を対象とし,手術時平均年齢64.7歳/65.0歳,術後最終MRI検査時期は平均15.7ヵ月/15.7ヵ月であった.JOAスコアと屈曲・外転角度,術後修復状態をMRIで評価し,授動術の有無と合併症を調べた.JOAスコアの総点および屈曲・外転は各群とも有意に改善し,両群間に有意差はなかった.再断裂は17.5%/10.1%で両群間に有意差はなく,D群内で治療期間,術前HbA1c別での再断裂も明らかな有意差を認めなかった.授動術を10.3%/13.5%に行っており,術後合併症に感染例は両群ともなく,手指のしびれや腫脹などのCRPS様症状を18.0%/21.6%を認め,これらも有意差はなかった.<BR> 糖尿病患者の腱板断裂に対する鏡視下腱板修復術では非糖尿病患者と同様に良好な治療成績を得られた.

収録刊行物

  • 肩関節

    肩関節 40 (3), 901-905, 2016

    日本肩関節学会

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