これからの脳外科麻酔の方向性―麻酔科医の描く将来像―Awake craniotomyの麻酔

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  • Anesthetic Management for Awake Craniotomy

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病変が言語中枢や運動中枢に近接している場合, 術後の神経脱落症状を防ぐため, 術中に患者をawakeとし脳機能のマッピングとモニターしながら開頭手術を行うawake craniotomyが選択される. 上気道の確保, 全身痙攣の確実なコントロール, 心理的な配慮が重要なポイントとなる. 通常の全身麻酔に比べ, より慎重な患者評価を行い, さらに患者との信頼関係を築かなければならない. 術中のマッピングを確実にするには, 前投薬などそれ以前に投与する麻酔薬を最小限にする努力が必要である. 体位は半側臥位または側臥位となるが, 圧迫点すべてにパッドを入れ, 体幹と頭部のねじれがないよう, また頸部は軽度伸展位とし, 気道が自然に開通しやすいようにする. 鎮静はプロポフォールの持続投与, 鎮痛はエピネフリン添加の局所麻酔薬により頭皮神経のブロックと皮切部の浸潤麻酔により行う. レミフェンタニル, デクスメデトミジンなど新しい麻酔薬と, ラリンジアルマスクの利用などにより快適かつ安全な管理が可能となりつつある.

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参考文献 (33)*注記

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