成人脳性麻痺アテトーゼ型患者における疼痛の質とTENS の効果の関係

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タイトル別名
  • The Relationship between Quality of Pain and the Effect of Transcutaneous Electrical Nerve Stimulation (TENS)

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抄録

【目的】臨床経験上,腰痛をもつ脳性麻痺アテトーゼ型患者の疼痛の質には差が見られる。アテトーゼ型患者の腰痛に対し経皮的末梢神経電気刺激(以下,TENS)を行うが,どのような質の疼痛に鎮痛効果を及ぼすかは明らかでない。本研究の目的は,疼痛の質的評価法(以下,SF-MPQ-2)を用いて,疼痛の質とTENS の効果の関係を明らかにすることとした。【方法】脳性麻痺アテトーゼ型患者8名を対象とした。対象全員が,TENS と通電せず電極のみを貼付する偽TENS を受け,疼痛の変化をSF-MPQ-2 を用い評価した。SF-MPQ-2 の各スコアを従属変数,介入前後と介入方法を対応のある因子とした二元配置分散分析を行った。【結果】TENS の効果は,間欠的な痛みのみで,他の項目は介入前後で変化がないか,偽TENS の効果と変わらなかった。【結論】アテトーゼ型患者の腰痛に対しTENS を行うと,SF-MPQ-2 における間欠的な痛みに効果が得られる。

収録刊行物

  • 理学療法学

    理学療法学 43 (4), 300-304, 2016

    日本理学療法士学会

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