急性肝不全症例におけるアミノ酸分析の検討

  • 廣瀬 智也
    大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター
  • 清水 健太郎
    大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター
  • 小倉 裕司
    大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター
  • 山野 修平
    大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター
  • 大西 光雄
    大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター
  • 鍬方 安行
    大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター
  • 嶋津 岳士
    大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター

書誌事項

タイトル別名
  • Plasma amino acid levels in acute hepatic failure

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説明

【はじめに】慢性肝不全に対しては分枝鎖アミノ酸(BCAA)などのアミノ酸が通常使用されるが,急性肝不全症例にその使用は推奨されていない.一方,急性肝不全時のアミノ酸値の変化を詳細に検討した報告は少ない.<br>【目的】急性肝不全時の血中アミノ酸値を検討すること.<br>【対象と方法】2004 年から2007 年に当センターに入院した急性肝不全症例において,血中アミノ酸値と臨床経過を後ろ向きに解析した.<br>【結果】対象は8 例で,全例劇症肝炎の定義を満たしていた.年齢は中央値38.0 歳(IQR34.5-40.8),性別は男5 人,女3 人.入院時の血中総アミノ酸量は中央値10305.0 nmol/ml と極めて高値であった.血漿交換,透析などの治療過程において総アミノ酸値は低下し,BCAA 値は正常もしくは低値を示す症例が見られた.<br>【結語】劇症肝炎時は,血中アミノ酸値は全体に高値をとり,治療過程において低下する.アミノ酸の投与時期や投与方法に関しては今後の検討課題である.

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