スズメダイ仔稚魚の耳石輪紋形成と浮遊期間

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Otolith increment formation and planktonic larval duration of a temperate damselfish, Chromis notatus notatus.

抄録

福岡県津屋崎町の岩礁域で採集したスズメダイの卵塊より得た孵化仔魚と, 同岩礁域で採集した稚魚を用いて耳石の輪紋構造を観察した.孵化直後の仔魚の扁平石の長径は11.6μmで, 既に1本又は2本の輪紋が形成されていた.また, 稚魚をアリザリン・コンプレクソン150ppm海水溶液に24時間浸漬して, 耳石輪紋に標識をっけた後に飼育したところ, 標識の外側の輪紋数は飼育日数に一致し, 耳石輪紋は日周輪であることが確認された.よって, 本種の日齢は孵化仔魚の耳石半径より外側の輪紋数と一致する.稚魚の耳石輪紋は17-34本目から著しく広くなっていたが, これは着底前に起こると考えられた.スズメダイの浮遊期間は少なくとも44.5日あると推測され, これまでに多く報告されている熱帯性のスズメダイ科魚類の浮遊期間より長いことが明らかとなった.

収録刊行物

  • 魚類学雑誌

    魚類学雑誌 40 (3), 377-380, 1993

    The Ichthyological Society of Japan

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282679738892672
  • NII論文ID
    130004019165
  • DOI
    10.11369/jji1950.40.377
  • ISSN
    18847374
    00215090
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ