プラスチックの精密成形

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タイトル別名
  • プラスチック ノ セイミツ セイケイ セイミツ シャシュツ セイケイ ギジュツ
  • 精密射出成形技術の進展

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抄録

以上,精密成形における現状と問題点について述べたが,これを結論づけると次のようになると思う.<BR>(1)合成樹脂成形加工の発達が,更に精度の高い成形品を必要とするようになった.<BR>(2)要求を満たすために,完成品の中で,成形部品の役割を十分理解して生産してゆく必要がある.<BR>(3)耐久性は,データに頼らず,製品としての耐久試験が必要である.<BR>(4)精密成形品には,大きさ,材質,形状等に制限と限界がある.<BR>(5)現在は金型と寸法形状の関係が明らかにされていない.<BR>(6)このため,計測出来る金型と成形品を作り,それぞれの役割と関係を明らかにしたい.<BR>(7)成形機は,まず諸条件の再現性を良くすること,次に環境の影響を補正する能力を持つこと.<BR>(8)成形作業を標準化し,高精度成形品を容易に生産出来るよう作業改善をすすめる.<BR>(9)このために,成形品,金型,成形機,作業条件等を客観的に評価するための計測技術を確立する.<BR>合成樹脂は,金属に比べ精度向上がむずかしいが,現在までの努力によって次第に問題点が明らかにされ,解決の方向に進んでいると思う.これらの問題を解決するための計測技術の役割は非常に大きいので,この点について関係者の十分な配慮をお願いしたいと考えている.

収録刊行物

  • 精密機械

    精密機械 45 (534), 729-732, 1979

    公益社団法人 精密工学会

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