痛風患者における関節超音波検査の実際 東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センターにおける経験

  • 瀬戸 洋平
    東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター
  • 谷口 敦夫
    東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター
  • 山中 寿
    東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター

書誌事項

タイトル別名
  • Musculoskeletal ultrasonography in patients with gout: A single-institute experience at the Institute of Rheumatology, Tokyo Women's Medical University.

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説明

関節超音波検査(US)は関節炎疾患においてその有用性が注目されており,痛風患者では微小痛風結節や関節軟骨表面に認めるdouble contour signといった尿酸ナトリウム塩(monosodium urate,MSU)結晶沈着を評価することが可能である。高尿酸血症の治療により画像的にMSU結晶の縮小を認めた痛風患者2症例を含め,東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センターにおいて痛風の診断で1年以上の通院歴を有し,2009年7月から18ヶ月間にUSを施行した47名(男性46名,平均年齢54.8歳)につきMSU結晶所見の有無を検討した結果,罹病期間,通院期間,検査直近の血清尿酸値に関わらず結晶沈着の残存する症例が散見され,薬物療法のコントロール次第で過剰な尿酸プールは長期にわたり残存しうることが示唆された.USにより非侵襲的に尿酸プールの評価が可能であり,画像的にMSU結晶の残存を評価することで,より厳密に治療目標を定めた診療ストラテジーを実践することが可能となると思われた.

収録刊行物

  • 痛風と核酸代謝

    痛風と核酸代謝 35 (2), 183-188, 2011

    一般社団法人 日本痛風・尿酸核酸学会

参考文献 (10)*注記

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