ペースメーカー植込み術中のペーシングシステムアナライザーによる心内電位波高値と術直後対応プログラマーによる波高値の差異に関する検討

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  • Difference in Measured Amplitude of Intracardiac Electrocardiogram between Pacing System Analyzers during Implantation and Programmer after Implantation

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ペースメーカー植込み時の心内電位波高は,術中のペーシングシステムアナライザー(PSA)と術直後各社プログラマーによる測定でしばしば大きな差異を経験する.このような現象に対し,われわれは,以下のような検討を行った.対象は,ペースメーカー新規植込みもしくは交換を受けた80例(平均77.6±9.8歳,男性38例)である.使用ペースメーカーはSorin, Medtronic, Boston Scientific, St. Jude MedicalおよびBiotronik社製で,術中PSA,術直後各社プログラマーにて心内電位波高を測定し,比較・検討を行った.また,疑似心内電位を測定する実験も併せて行った.心内電位波高測定値は,心内R波高に差を認めない一方,心内P波高では術中PSAによる測定値に対し術直後プログラマーによる測定値が有意に高く(p<0.01),メーカー別の比較ではSorin社製およびBiotronik社製で有意に高かった(p<0.01).これらは交換例22例に限定した場合も同様な傾向で,実験でもPSAで心内P波高が実際に低く測定された.ペースメーカー植込み時の心内電位波高測定において,特に心内P波高は術中PSAと術直後各社プログラマーでの測定で差異を認める可能性があることを理解しつつ,PSAおよびプログラマーを使用すべきと考えられた.

収録刊行物

  • 心電図

    心電図 33 (4), 300-307, 2014

    一般社団法人 日本不整脈心電学会

参考文献 (1)*注記

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