術後タンポン交換によりApaceram-T®が前庭窓嵌入を来たした症例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of traumatic perilymphatic fistula caused by ceramic columella, due to the pressure of a replacement tampon
  • ─TORPによる底板損傷─

この論文をさがす

説明

交換時のタンポンの圧迫によりApaceram-T®を介して、アブミ骨底板損傷をきたした稀な症例を経験したので報告した。<BR>アブミ骨固着を伴う鼓室硬化症の女性に対し2期的にアブミ骨手術を行う予定で1次手術としてApaceram-T®を用いてツチ骨柄とアブミ骨底板を連結し、鼓室形成術IVi-Mを行った。<BR>術後19日目、交換の為にタンポンを挿入した直後に強いめまいと患側向き眼振を認めた。Apaceram-T®による底板損傷を疑い、CTを撮るとApaceram-T®の軸が前庭窓内に嵌入していた。即日、鼓室開放を行い、前庭窓に嵌入したApaceram-T®を抜去し、底板も摘出して前庭窓に筋膜をあて、新しいApaceram-T®を用いてTORP型再建とした。<BR>鼓室形成術IVi-Mではタンポンによる圧迫でも梃子作用により底板損傷をきたす例がある事に注意を喚起したい。

収録刊行物

参考文献 (17)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ