運動誘発心室ひん拍の再現性に関する検討

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タイトル別名
  • Evaluation on the reproducibility of exercise-induced ventricular tachycardia.

抄録

Exercise-induced ventricular tachycardia (EIVT) の再現性に関する検討は, その薬効判定の前提として重要である。我々はTreadmill運動負荷にて3連発以上の心室期外収縮の得られた11症例 (non-IHD3例, IHD8例) についてretrospectiveに長期間にわたる再現性について検討した。Non-IHD群11回施行中6回 (55%) , IHD群39回施行中14回 (36%) にEIVTの再現性を得たが, 全例必発例はなく, 51%以上の再現率を有する例はわずかにnon-IHD群の2例にすぎなかった。しかし短期間の再現性については, IHD群の同日連続負荷では5例中3例に再現性があり (60%) , しかもEIVTを誘発させる一定のcritical sinus rateを有する者がそのうち2例にみられた。これも間隔を隔てるとこの関係は消失した。検査間隔と関係なくこのcritical sinus rateを有したのは, non-IHDの1例のみであった。以上よりEIVTの再現性は, (1) IHD群の同日連続負荷と, (2) VTのcritical sinus rateを有する極少数例に限ってのみ高く, 薬効判定の際はこちらを考慮すべきである。

収録刊行物

  • 心電図

    心電図 5 (5), 627-633, 1985

    一般社団法人 日本不整脈心電学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282679748874112
  • NII論文ID
    130004087625
  • DOI
    10.5105/jse.5.627
  • ISSN
    18842437
    02851660
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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