弛緩部型真珠腫と緊張部型真珠腫 (第2報)

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タイトル別名
  • Comparison of surgical treatment and outcomes between pars flaccida cholesteatoma and pars tensa cholesteatoma based on the staging criteria for cholesteatoma 2010 Japan
  • -当科における術式選択と治療成績-

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説明

1999年1月から2009年12月までの11年間に当科で初回手術を施行した弛緩部型真珠腫は238耳、緊張部型真珠腫は60耳であった。<br>術式選択について、弛緩部型、緊張部型ともに外耳道後壁削除型鼓室形成術・乳突腔充填術が最も多く、いずれも約70%を占めていた。またStage別では、Stage Iでは、経外耳道的上鼓室開放術や外耳道後壁保存型鼓室形成術の割合が多く、一方弛緩部型のStage IIIでは、約30%でopen法を選択していた。<br>術後12か月の聴力成績は、弛緩部型が77%に対し、緊張部型は44%と著しく不良であった。聴力成績別に検討すると、弛緩部型は真珠腫の進展範囲が高度であるほど聴力成績が悪化する傾向がみられた。一方、緊張部型では、進展度に関係なく、聴力成績不良例が多く、緊張部型真珠腫の病態そのものが影響している可能性が示唆された。再発率は弛緩部型6.2%、緊張部型5.8%と良好であった。

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