アッシャー症候群の5症例
書誌事項
- タイトル別名
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- Clinical evaluation and genetic testing of five patients with Usher syndrome
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説明
アッシャー症候群は感音難聴と網膜色素変性症 (以下RP) を伴う遺伝性疾患である。原因不明両側感音難聴にRPを合併する本疾患5症例に対し、聴覚及び平衡機能検査、遺伝子検査を施行した。臨床症状からタイプ分類すると、重度難聴を呈し平衡機能検査で両側前庭機能低下を示した2症例はタイプ1、また先天性中等度難聴を呈する2症例はタイプ2と考えられた。中年以降に聴力の進行を認めた症例はタイプ3と考えられた。遺伝子検査ではタイプ1の2症例にMYO7A 変異を同定し、臨床症状と矛盾しない結果が得られた。同変異の1症例は人工内耳埋め込み術後例で、後日RPが判明した。このようにアッシャー症候群では聴覚障害が先行し、遅れてRP症状が出現するため、先天性難聴例においては、夜盲などのRP初期症状の有無について留意する必要がある。本疾患の確定診断には遺伝子検査が有用と考えられた。
収録刊行物
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- Otology Japan
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Otology Japan 24 (1), 39-43, 2014
一般社団法人 日本耳科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679749743744
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- NII論文ID
- 130005086427
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- ISSN
- 18841457
- 09172025
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可