非観血的検査法による後下壁梗塞の責任冠動脈判定法

書誌事項

タイトル別名
  • Decision method of infarct-related coronary artery by non-invasive method.

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説明

心筋梗塞の責任冠動脈を非観血的方法で推測するために, 陳旧性後下壁梗塞の責任冠動脈が右冠動脈 (RC) か左回旋枝 (CX) かを, 心電図, ベクトル心電図, 体表面電位図, タリウム・シンチグラム (SCG) の所見を用い, 総点数法で判定した.総点数法は各検査ことにいくつかのパラメータを設け, 冠動脈造影法 (CAG) で責任冠動脈が判定できたRC群とCX群の出現頻度を比べて点数を出し, 各症例ことの総点数で責任冠動脈がいずれかを判別した.そして, CAGでの判定との一致度を調べた結果, 心電図での適中率は81.7%, ベクトル心電図では86.7%, 体表面電位図では80.7%, SCGでは84.2%であった.さらに適中率を向上させるために, この四つの検査成績を組み合わせることにより, 適中率は92.0%まであげることができた.なお総点数法はベクトル心電図で再現性が確かめられている.

収録刊行物

  • 心電図

    心電図 12 (3), 351-357, 1992

    一般社団法人 日本不整脈心電学会

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