Fuzzy理論を用いたホルター心電図用ST解析装置の開発

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タイトル別名
  • New development of Holter ECG monitoring system for analyzing ST change by using Fuzzy theory.

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説明

ホルター心電図は日常生活中の心筋虚血を検出し得る唯一の検出方法である.しかし, 従来の診断方法は判定医の主観に左右され, 虚血判定の信頼性が不安定であった.そこでFuzzy理論を用いて医師の虚血判定基準である複数のパラメータを解析方法に組み込み, 従来のホルター心電図記録からST変化を自動検出するシステムを開発した.パラメータには心拍数, ST slope, ST level, ST area, R/S波高変動を用いた.自動検出されたST変化を各パラメータことにスコア化した後, ischemic index値を計算し, 虚血性ST変化の判定を行うための閾値として37.6%を定義した.この判定法により, 従来の医師判読法では虚血検出不可能であったホルター心電図記録から, 75%以上の感度と陽性的中率を得ることが可能となった.本システムは従来法に比し虚血検出精度を改善させ, 虚血検出のスクリーニングとして有用と考えられた.

収録刊行物

  • 心電図

    心電図 19 (1), 20-31, 1999

    一般社団法人 日本不整脈心電学会

参考文献 (11)*注記

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