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- 志賀 剛
- 東京女子医科大学循環器内科
書誌事項
- タイトル別名
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- Transition from intravenous amiodarone to oral maintenance therapy
- ―血中濃度からの考案―
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説明
アミオダロン静注薬は,生物学的利用率(吸収率)が低い経口薬と異なり,確実な薬物投与を可能にした.しかし,静注薬による急性期治療から経口薬による維持療法へ移行する際に,双方の薬物動態の差異がアミオダロンの抗不整脈効果に影響を及ぼす可能性がある.経口薬によるアミオダロン治療を導入する場合,早期の効果を得るために400mg/日の初期負荷投与を14日間行うことが多い.この背景には,アミオダロンのみならず薬効の一部をなす活性代謝物であるデスエチルアミオダロンも重要な役割を担っている.2日間(48時間)の持続静注から経口薬維持量200mg/日に移行すると,アミオダロン血中濃度は大きく低下し,デスエチルアミオダロンも検出されなかった.一方,4日間(96時間)の持続静注を行うと3日目以降にデスエチルアミオダロンが検出され,その後経口薬維持量200mg/日に移行してもその濃度は維持される.<BR>抗不整脈効果が維持され,4日間(96時間)以上の持続静注を行った場合は,そのまま経口薬200mg/日による維持療法への移行が可能と思われる.しかし,静注期間が短い場合には,経口薬400mg/日による負荷投与を一定期間行ったうえで,維持療法へ移行することが必要と考える.
収録刊行物
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- 心電図
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心電図 30 (4), 354-358, 2010
一般社団法人 日本不整脈心電学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679751175040
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- NII論文ID
- 10027704899
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- NII書誌ID
- AN00358282
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- ISSN
- 18842437
- 02851660
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可