肝硬変に合併した劇症Aeromonas hydrophila感染症の1例

書誌事項

タイトル別名
  • Fatal Aeromonas hydrophila infection in a patient with liver cirrhosis
  • 症例報告 肝硬変に合併した劇症Aeromonas hydrophila感染症の1例
  • ショウレイ ホウコク カンコウヘン ニ ガッペイシタ ゲキショウ Aeromonas hydrophila カンセンショウ ノ 1レイ

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抄録

症例は66歳,男性.肝細胞癌術後とB型肝炎関連(B型)非代償性肝硬変にて当科外来に通院していた.突然の発熱,嘔吐にて当科外来受診し,精査目的にて入院となった.胆嚢炎を疑い,入院直後より抗生剤投与を開始した.入院翌日,両下肢の緊満性腫脹と血胞が出現し,血胞のグラム染色でグラム陰性桿菌を認めた.またCT検査にても下腿筋層内にガス像を認め,両下肢の壊死性筋膜炎と診断し両下肢切断術を施行した.術後集中治療を行うも術翌日,敗血症にて死亡した.後日,血胞内容,血液,筋膜からAeromonas hydrophilaが多数認められた.A. hydrophilaによる感染症は免疫能の低下した状態では重篤化することが報告されている.我々も免疫能の低下した肝硬変患者に発症し急激な経過をたどったA. hydrophila感染症の1例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.<br>

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 48 (7), 317-321, 2007

    一般社団法人 日本肝臓学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (9)*注記

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