季節風と洪水に備えた伝統集落の集落構成原理と屋敷森の防風効果

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タイトル別名
  • Constitutive principle and the protective effects against wind in traditional settlements in response to dry monsoon and floods
  • キセツフウ ト コウズイ ニ ソナエタ デントウ シュウラク ノ シュウラク コウセイ ゲンリ ト ヤシキ シン ノ ボウフウ コウカ

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抄録

本研究では,複合扇状地上に位置し,洪水履歴を持つ伝統集落における,気候風土に根ざした集落規模での住環境形成手法の実態を明らかとすることを目的とした.屋敷森が集落内に点在する独特の集落景観を持つ福島県会津若松市二日町集落を対象に,集落全体の構成原理を明らかとする集落構成調査と,冬季における防風効果を検証する小気候調査を実施した.集落構成調査の結果,二日町集落の特徴的な集落空間は,水路や石垣,屋敷森の配置により洪水時の防水・排水に適した配置となっている一方で,各屋敷地では冬季の北・西方向からの季節風を防ぐ屋敷森・付属屋配置となっており,それらが反復されることで集落全体が形成されていることを明らかとした.また,小気候観測の結果,集落規模での冬季における防風効果が確認できた一方で,一定風速以上の条件下では集落内への風の流入を防ぎきれなくなることを明らかとした.

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