静岡県西部地区で発生したシカ生肉またはイノシシ生肝摂食後のE型急性肝炎3例

書誌事項

タイトル別名
  • Three cases of hepatitis E after eating deer meat or wild boar liver in West Shizuoka, Japan
  • 症例報告 静岡県西部地区で発生したシカ生肉またはイノシシ生肝摂食後のE型急性肝炎3例
  • ショウレイ ホウコク シズオカケン セイブ チク デ ハッセイ シタ シカ ナマニク マタワ イノシシ イキギモ セッショク ゴ ノ Eガタ キュウセイ カンエン 3レイ

この論文をさがす

抄録

シカ及びイノシシの生食により感染したと思われるE型急性肝炎3例を経験したので報告する.症例1,2は71歳と48歳の男性で発症の約2カ月前に,偶然同一飲食店で別々にイノシシの肝を生食していた.症例3は69歳の男性で,発症の2カ月前から息子が狩猟で捕獲した複数頭のシカ生肉を頻回に自宅で調理し摂取していた.3症例とも入院時,肝逸脱酵素は著明に上昇していたが補液や安静で改善した.3症例の病初期血清におけるIgM-HEV抗体,IgG-HEV抗体,HEV-RNAが陽性でHEV genotypeは4型,塩基配列は相互に99.8%以上一致した.愛知県のヒト及びイノシシから分離されている「4型HEV愛知株」との間にも98.5%-99.8%の一致率を示し,北海道に蔓延するgenotype 4とは明らかに別系統であることが注目された.<br>

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 51 (8), 418-424, 2010

    一般社団法人 日本肝臓学会

被引用文献 (8)*注記

もっと見る

参考文献 (18)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ