中国四国地域apple-peel型小腸閉鎖共同研究調査

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タイトル別名
  • Current State of Treatment and Prognosis of Apple-Peel-Type Intestinal Atresia Determined Using Chugoku Shikoku Pediatric Surgical Congress Questionnaire
  • チュウゴク シコク チイキ apple-peelガタ ショウチョウ ヘイサ キョウドウ ケンキュウ チョウサ

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抄録

【目的】中国四国地域の小児外科施設におけるapple-peel 型小腸閉鎖症の頻度,治療方針,入院期間,生存率,予後についてアンケート調査の結果を報告する.<br> 【方法】日本小児外科学会中国四国地方会所属施設に対しアンケート調査を行った.対象は1990 年1 月1 日~2013 年12 月31 日に出生し,手術所見でapple-peel 型小腸閉鎖症と診断された症例とした.<br> 【結果】13 施設より回答が得られた.小腸閉鎖症例総数は203 例であり,apple-peel 型小腸閉鎖は17 例(8.4%),男児6 例女児11 例であった.在胎週数平均35 週2 日,出生体重平均2,315 g であった.胎児診断は13 例(76.5%)で行われた.PN 施行期間は平均68.8 日(8~313 日)であり,入院期間は平均98.8 日(19~218 日)であった.1 期的手術は13 例(76.5%)で行われ,13 例中4 例(30.8%)に再手術が行われた.全例生存し,1 歳時体重は平均8.4 kg,3 歳時体重は平均12.6 kg であり長期的合併症は認めていない.<br> 【結論】本研究では全例長期的合併症なく生存しており,予後良好であった.全身状態良好ならば1 期的手術可能であるが,吻合に対する十分な注意が必要である.また敗血症,胆汁鬱滞,短腸症候群を念頭に置いた管理が重要であり,吻合部狭窄・縫合不全により術後肝障害・黄疸の危険性が高まると考えられた.

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