小児片側鼠径ヘルニアにおける鏡視下対側検索および対側出現に関する検討

書誌事項

タイトル別名
  • Laparoscopic Contralateral Exploration and Metachronous Contralateral Hernia After Unilateral Inguinal Herniorrhaphy in Children : A Retrospective Analysis
  • ショウニ カタガワ ソケイ ヘルニア ニ オケル キョウシカ タイソク ケンサク オヨビ タイソク シュツゲン ニ カンスル ケントウ

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説明

【目的】片側鼠径ヘルニアにおいて術後の反対側発生は問題となるところである.鏡視下対側検索の方法,判定基準,陽性率,および対側出現との関連について自験例で検討を加えた.【対象および方法】鏡視下対側検索を行った片側鼠径ヘルニア139例を対象とし,性別・年齢層別の陽性率を比較した.また,鏡視下対側検索での陽性率と鏡視下対側検索開始前の片側手術における対側出現率を比較検討した.【結果】男児では年齢とともに陽性率が低下する傾向にあった.女児では年長児に有意な陽性率の上昇を認めた.鏡視下対側検索の陽性率と片側手術後の対側出現率には,全体で28.1%と6.4%と両者には大きな差があった.また年齢別にみても何れの年齢層でも,両者には大きな隔たりが存在した.【考察】現在の鏡机下対側検索の判定基準では必要以上の手術侵襲を加えている懸念がある.今後は,将来的に鼠径ヘルニアが出現する症例を内鼠経綸の形状,径,鞘状突起の深さ,年齢,性別なども加味して選別できるよう,判定基準の再検討を行い,鏡視下対側検索の有用性を向上させることが必要と考えられる.

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