歯ブラシによる上咽頭腔外異物の1例

書誌事項

タイトル別名
  • Head of Toothbrush as Foreign Body in Retropharyngeal Space : A Case Report
  • 症例報告 歯ブラシによる上咽頭腔外異物の1例
  • ショウレイ ホウコク ハブラシ ニ ヨル ジョウ イントウクウガイ イブツ ノ 1レイ

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説明

歯ブラシによる上咽頭腔外異物の1例を経験したので報告する.症例は3歳男児.歯磨き中に転倒し, 先端が折れ誤嚥した疑いで近医受診した.口腔内の検索, 胸腹部単純X-Pでは異常を認めず, 当院紹介受診した.全身麻酔下に胃内視鏡検査を施行するも異物はなく, 経過観察入院とした.翌日になり, 後頚部痛, 発熱が出現したため, 咽頭腔外異物を疑い, 頭頚部X-P検査を施行した.金属片が写り, 歯ブラシ頭部による上咽頭腔外異物と診断した.更に, 3-D CTにて異物の3次元的な位置を確認した.再度の口腔内からの観察でもわずかに発赤を認めるのみで, 刺入部とわかる明らかな所見は得られなかった.頚部外切開法で異物を摘出した.術後, 右顔面神経麻痺が認められたが, ステロイドパルス療法で, 軽快し, 術後14日目に退院した.歯ブラシの先端が咽頭腔外異物となり, 頚部外切開にて摘出された報告は検索しうる限り内外報告例はなかった.

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参考文献 (16)*注記

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