嚢胞形成を伴った肛門管重複症の1例

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タイトル別名
  • A Case of Anal Canal Duplication With Cyst Formation
  • 症例報告 嚢胞形成を伴った肛門管重複症の1例
  • ショウレイ ホウコク ノウホウケイセイ オ トモナッタ コウモンカン チョウフクショウ ノ 1レイ

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説明

症例は6か月女児.便秘と肛門の6時方向に小さな痩孔を指摘され当院に紹介された.肛門の位置は正常で肛門直腸狭窄はなく,直腸診にて直腸背側に1.5cm大の柔らかい球形の腫瘤を触知した.瘻孔は歯状線より肛門側の皺に隠れるように開口していた.瘻孔造影では,瘻孔は非常に細く直腸後壁に接し,頭側に造影剤のたまりを認めた.MRI検査では,肛門背側から仙骨前面に造影剤と一致する1.2cm大の球形の嚢胞性病変を認めた.また,仙骨奇形・泌尿器の奇形等は認められなかった.手術はposterior sagittal anorectoplastyを応用し,肛門挙筋(恥骨直腸筋・恥骨尾骨筋)を切離することなく,直腸と共有している直腸筋層を含め完全に摘出した.病理検査で肛門管重複症と診断した.術前に認められていた便秘も解消し,術後約1年再発等は認めていない.

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参考文献 (16)*注記

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