アンケート調査による生活習慣行動と健康診断による検査結果との関連

書誌事項

タイトル別名
  • RELATIONSHIP BETWEEN LIFESTYLES AND SERUM CHOLESTEROL OF HEALTHY PEOPLE
  • アンケート調査による生活習慣行動と健康診断による検査結果との関連--食事調査と血清コレステロール値との関連について
  • アンケート チョウサ ニ ヨル セイカツ シュウカン コウドウ ト ケンコウ シンダン ニ ヨル ケンサ ケッカ ト ノ カンレン ショクジ チョウサ ト ケッセイ コレステロールチ ト ノ カンレン ニ ツイテ
  • ―食事調査と血清コレステロール値との関連について―

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説明

(財) 全国保健福祉情報システム開発協会が開発したコンピュータドックの調査結果を用いて, 健康診断の結果得られた血清コレステロール値とアンケート調査の結果得られた生活習慣行動との関連について多変量解析の手法を用いて分析した.その結果, 男女とも肥満については全年齢階層において有意な関連が認められた.このことはx2検定の結果とほぼ一致していた.自覚的健康感については男性の60歳以上と女性の39歳以下を除いて全ての年齢階層において有意な関連が見られた.しかし食生活との関連についてはx2検定結果では男性では60歳以上を除いた全ての年齢階層において有意差が認められたが, 女性では有意差は認められなかった.次に運動習慣と飲酒・喫煙習慣については一部の年齢階層で有意な関連が認められた.また, ストレスとの関係ではx2検定結果では男女とも50歳以上の年齢階層において有意差が認められたが, ロジスティック回帰分析の結果では60歳以上の女性でしか有意な関連は認められなかった.総合的な生活習慣指標についてのスピアマンの相関の検定の結果では, 60歳以上の男性と39歳以下の女性を除き, 全ての年齢階層に有意な関連が認められた.しかし, x2検定結果では男性の40歳代から50歳代と女性の50歳以上に有意差が認められたが, その他の年齢階層では有意差は認められなかった.x2検定とロジスティック回帰分析の検定結果が多くの年齢階層では一致していたが一部の年齢階層において必ずしも一致していなかったことについては今後検討する必要がある.以上の結果から血清コレステロール値は肥満度以外にも多くの要因が総合的に作用して値の上昇に関係しており, そのことが脳卒中や虚血性心疾患の危険因子につながっていることが推察される.従って今後の予防対策として食事だけでなく総合的な観点からのアプローチが必要であることを意味している.

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