「ヂフテリー」血清注射による血清「シヨック」の1症例及び小兒科領域に於ける本症の統計的觀察

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未だ一度も血清注射た受け卞ろ事なく且つ家族歴竝びに既往症に「アレルギー」性疾患及び異常髓質々見出し得ざりし5年6ケ月の女子に「ヂフテリー血清注射, 第1囘目, 第2囘目に異常なく引綴き第3囘目注射中に血清「シヨック」を惹起し, 幸に治癒せるも其の後非定型的血清病, 口蓋帆麻癖を起せる興味あろ1症例た報告し, 併せて我が小兒科領域に於ける女獻症例32例の統計的観察々行ひたり.其の主なるものを摘録すれば次の如し.<BR>1) 性別的には男子に稍く多く, 2) 年齢的差異著明にして滿2歳より7歳までに多し, 3) 季節的には冬期に多し, 4) 異常體質兒に多く, 5) 「シヨック」は血清量に關係なく微量注射によつても惹起し, 6) 血清注射より「シヨック」症状出現までの時間は30分以内に起りしもの90.0%を占む, 7) 症状は「シヨック」症状にして, 8血液所見は白血球多症を示し, 「エオジン」嗜好細胞は減少し, 淋巴球も減少た示せる例ありて, 所謂「アレルギー」を以て説明せんとすろ血清病とは明かに異なる血液像なり, 9) 經過中に典型的血清病を來れせるもの10例 (31.0%) を示し, 10) 死亡率は12.5%なり.

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  • CRID
    1390282679814002176
  • NII Article ID
    130001820941
  • DOI
    10.14930/jsma1939.3.35
  • ISSN
    21850976
    00374342
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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