気道異物の治療

  • 山本 滋
    公益財団法人東京都保健医療公社荏原病院呼吸器外科 昭和大学医学部外科学講座(呼吸器外科学部門)
  • 氷室 直哉
    公益財団法人東京都保健医療公社荏原病院呼吸器外科 昭和大学医学部外科学講座(呼吸器外科学部門)
  • 門倉 光隆
    昭和大学医学部外科学講座(呼吸器外科学部門)

書誌事項

タイトル別名
  • 気道異物の治療 : 下気道の異物を中心に
  • キドウ イブツ ノ チリョウ : シタ キドウ ノ イブツ オ チュウシン ニ
  • ―下気道の異物を中心に―

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抄録

症例1は78歳男性で、歯科治療中に補填物を誤嚥し、胸部CTでB8入口部に気管支異物が認められた。気管支鏡下にバスケット型把持鉗子を用いて長径1cmの歯冠を摘出した。症例2は19歳男性で、脳性麻痺で寝たきり状態であったが、肺炎治療時の胸部X線で気道内に歯牙を認め、右犬歯が脱落していた。気管支鏡下にFogartyバルーンカテーテルで異物を引き上げる形で気管まで誘導した後、バスケット型把持鉗子で摘出した。症例3は53歳男性で、1年前に義歯を誤飲し、咳嗽が出現して右気管支内異物を指摘された。気管支鏡での摘出はできず、開胸術で中葉切除し、矢尻型の義歯を確認した。症例4は87歳男性で、巻き寿司を誤飲して右主気管支が閉塞され、Fogartyバルーンカテーテルで気管へ誘導した後にバスケット鉗子で摘出した。症例5は48歳男性で、職業は大工で、健康診断で右気管支内に異物を指摘された。胸部X線で釘と思われる約3cmの陰影を認め、内視鏡的摘出術を施行した。

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