眼窩壁骨折および頬骨骨折術後の眼球陥凹についての検討

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タイトル別名
  • STUDIES ON POSTOPERATIVE ENOPHTHALMOS IN ORBITAL FRACTURES AND ZYGOMATIC FRACTURES
  • 眼窩壁骨折および頬骨骨折術後の眼球陥凹についての検討--術後CT画像による計測
  • ガンカヘキ コッセツ オヨビ キョウコツ コッセツ ジュツゴ ノ ガンキュウカンオウ ニ ツイテ ノ ケントウ ジュツゴ CT ガゾウ ニ ヨル ケイソク
  • —Measurements Using CT Images—
  • ―術後CT画像による計測―

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抄録

眼球陥凹は眼窩壁単独骨折や頬骨骨折の一症状であり,整容的に大きな問題となるため,積極的に手術的加療を行う.術後長期の経過観察を行うと,さらに陥凹する症例が多いため,手術時に健側に比べ,やや過矯正にしていたが,それでも再陥凹する症例が少なくないと感じている.そこで今回,術直後もしくは受傷直後と,1年後での眼球位置をCT画像を用いて計測し,その傾向を検討した.眼窩壁単独骨折,頬骨骨折を受傷した16例のうち,手術(受傷)後1年で,眼球が陥凹したのは12例,突出したのは4例であり,平均で1.38mm陥凹していた.術後陥凹の主な原因として,受傷時の出血や浮腫に加え,手術時の操作に起因した眼窩内軟部組織の萎縮,瘢痕化が考えられた.今回の結果を踏まえ,今後,眼球陥凹に対する手術時には,より過矯正気味に再建する必要があると考える.

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