ニワトリ脳Anserine量におよぼす薬物の影響

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タイトル別名
  • Über Anserin im Hühnerhirn Schwankugen des Anseringehaltes im Hirm bei der Verabreichung der zentral wirksamen Mittel
  • ニワトリ脳Anserine量におよぼす薬物の影響〔独文〕
  • ニワトリ ノウ Anserineリョウ ニ オヨボス ヤクブツ ノ エイキョウ ドクブン

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抄録

角尾らは1963年にニワトリ脳髄10kgからAnserine (β-Alanyl-1-N-methylhistidine) を結晶状に単離し, 元素分析, 分解試験およびペーパークロマトグラフ法によって確認した.Anserineとこの同族体であるCarnosine, Ophidineは脊椎動物の筋肉に特異的に多量含まれるが, その意義については未だ明確なものが得られていない.われわれはこれらDipeptideの意義を究める手掛りを得るため諸種動物の脳内におけるDipeptideの分布を検索している.今回はニワトリ脳Anserineの微量定量法を吟味し, 次の結果を得た.<BR>1) 成長とともに脳重量が増加し, 脳Anserine: 量も増加するが1年齢になるとほぼ一定する.<BR>2) 脳の部位別Anserine量について, 視葉には大脳, 小脳に較べて高濃度に含まれる.<BR>2) 中枢に作用する薬物の投与によつて脳Anserine量は影響をうける.Chloropromazine投与により約50%の減少が認められるが, 脳中にはAnserineの分解産物とされる1-N-Methylhistidineの増加は認められなかつた.

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