低周波音刺激に伴う歪成分耳音響放射の音圧変動の観察

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  • Observation of fluctuation of distortion product otoacoustic emission with an additional low tone stimulus

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抄録

歪成分耳音響放射は低周波音により周期的な抑圧が生じ, これを内リンパ水腫の評価へ活用することが提案されている。この抑圧が安定して測定できるかを健聴者を対象に検討した。測定プローブとソフトウエアは自作した。DPOAE測定用刺激 (3278Hz/70dBSPL, 3999Hz/60dBSPL) およびこれらと低周波音 (47.68Hz/100dBSPL) を同時刺激した際の外耳道内音響を短時間フーリエ変換し, 2f1-f2成分の時間変動波形を算出し低周波音の位相と変動の関係を観察した。測定は7名の成人被験者に両耳2回ずつ計28回行った。4名の被験者で両耳とも低音非刺激時の変動が0.5dB未満に収まりかつ低音刺激時の変動が非刺激時の2倍以上となり, うち3名では両耳とも2回の測定波形の形状も一致した。これら被験者で最小音圧となる位相の平均は低周波音のrarefaction方向へのピークから65度遅れであった。

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参考文献 (19)*注記

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