胆管炎を繰り返した胆嚢摘出術後断端神経腫の1例

書誌事項

タイトル別名
  • AMPUTATION NEUROMA AFTER CHOLECYSTECTOMY ATTRIBUTED TO REPEAT CHOLANGITIS-CASE REPORT-

この論文をさがす

抄録

症例は78歳,男性.10年前に胆嚢摘出術を受けた.4年前に発熱と黄疸を発症し胆管狭窄による胆管炎の診断で内視鏡的逆行性胆管チューブステント留置術が施行され,その後チューブ交換により管理されていた.半年前より胆管炎が頻発し手術目的で紹介となった.胆管造影で上部胆管の狭窄像を認めた.手術所見では胆管狭窄部に一致して硬結認め,また胆管壁の脆弱化と周囲組織の高度の炎症性変化がみられた.胆管切除を行い胆管空腸吻合で再建した.硬結の大きさは17×10mmで,組織像で大小の末梢神経束の増生を伴う線維性肥厚を呈し断端神経腫と診断した.術後2年現在,胆管炎の再燃なく最近の画像診断でも胆管像に異常を認めていない.良性胆道狭窄では非手術的治療でコントロールが不良となった場合,時機を逸することなく手術を考慮するのが重要であると考えられた.

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (10)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ