降圧剤大量服薬に対する集中治療中に発症したnonocclusive mesenteric ischemiaの1例

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  • A CASE OF NONOCCLUSIVE MESENTERIC ISCHEMIA DUE TO HYPOTENSOR DRUG ABUSE

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説明

症例は52歳,男性.高血圧内服治療中であった.2008年9月,仕事のストレスから自殺を図り,降圧剤を大量に内服し当院へ救急搬送された.緊急入院後,低血圧に対して大量輸液・昇圧剤投与を行った.呼吸不全,腎不全も併発した.集中治療中であった第8病日に突然著明な腹痛が出現した.腹部CT検査にて腸管壊死を疑い,緊急手術を施行した.術中所見は便汁様腹水があり,バウヒン弁から60cmの小腸から横行結腸にかけて分節状・非連続的な腸管壊死と穿孔を認めた.壊死腸管を切除し回腸,横行結腸に人工肛門を作成した.術後経過は良好で,術後47日で軽快退院した.降圧剤大量服薬によるnonocclusive mesenteric ischemia (NOMI) の本邦報告例はみられないため,若干の文献的考察を加えて報告する.

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参考文献 (24)*注記

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