難治性小腸皮膚瘻に対する皮弁形成瘻孔閉鎖術の2例

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  • TWO CASES OF INTRACTABLE ENTERO-CUTANEOUS FISTULAS TREATED BY THE LOCAL CUTANEOUS FLAP METHOD

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難治性小腸皮膚瘻に対して皮弁形成瘻孔閉鎖術を施行し治癒した2例を経験した.術式の概要:全身麻酔下に瘻孔周囲に全周性の皮膚切開をおいて周囲の瘢痕組織を切除.一部残した周囲皮膚組織を含めて吸収糸で瘻孔を縫合閉鎖.その上を血行の良い皮弁で覆う.症例1は10年前に精巣腫瘍にて精巣摘除術,後腹膜リンパ節郭清術,化学療法および放射線療法40Gyの既往.今回,腹部正中創に瘻孔出現.放射線治療に起因する小腸皮膚瘻と診断し,本術式を施行した.術後3週にて食事開始,治癒した.症例2は激症型アメーバ大腸炎にて大腸亜全摘術,回腸瘻造設術々後に小腸穿孔,腹膜炎を合併し,難治性小腸皮膚瘻を形成した.術後11カ月の保存療法にて改善せず,本術式を施行した.術後,腸液漏の再燃を一旦認めたが術後約3カ月で治癒した.難治性小腸皮膚瘻に対して本術式は試みられるべき術式と考えられた.

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