書誌事項
- タイトル別名
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- A CASE REPORT OF LIVER ABSCESS WHICH WAS DIFFICULT TO DIFFERENTIATE FROM LIVER METASTASIS OF COLON CANCER
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説明
症例は76歳,男性.既往歴は糖尿病で内服治療中.現病歴では,便潜血陽性のため近医で下部消化管内視鏡検査を受けた.S状結腸癌の診断で,手術目的のため当科に入院した.CTとMRIにてS7,S8に中心部壊死を伴う肝腫瘤を認めた.以上より,肝転移を伴うS状結腸癌と診断した.腹腔鏡補助下S状結腸切除術,肝後区域・尾状葉切除術,S8部分切除術を施行した.病理組織学的所見では,S状結腸癌は1型の高分化腺癌で,肝腫瘤には悪性所見はなく,炎症性病変であった.<BR>近年大腸癌の増加に伴い,大腸癌に合併した肝膿瘍の報告が散見される.肝転移との鑑別が困難なことが多く,また肝膿瘍の原因には大腸癌肝転移の感染もあげられる.今回われわれは術前診断で肝転移を否定できない肝膿瘍に対し,大腸癌原発巣切除と同時に肝切除術を施行した症例を経験した.大腸癌に合併した肝膿瘍は治療方針も諸家により異なっており,若干の文献的考察を加えて報告する.
収録刊行物
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- 日本臨床外科学会雑誌
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日本臨床外科学会雑誌 71 (12), 3171-3176, 2010
日本臨床外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679827857792
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- NII論文ID
- 130004517501
- 10027751113
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- NII書誌ID
- AA11189709
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- ISSN
- 18825133
- 13452843
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可