書誌事項

タイトル別名
  • Eight cases of granulomatous mastitis

この論文をさがす

説明

肉芽腫性乳腺炎(granulomatous mastitis:GM)は稀な疾患であり,乳癌と似た臨床像により乳房切除された症例も報告されるため,良性乳腺疾患として広く認知する必要がある.われわれは8例のGMを経験したので,本邦の症例報告63例と併せて考察した.<BR>全例が乳房の片側性腫瘤で,病巣の皮膚発赤を22例(31%),疼痛・圧痛を46例(65%)に認めた.18例が臨床的に乳癌疑いとされ,7例に乳房切除が施行されていた.治療はドレナージ術,外科的切除,ステロイド治療の報告がみられ,prednisolone(PSL)投与19例中18例に病巣縮小が認められ,6例で治癒,4例がPSL減量後に悪化し摘出術を受けていた.ドレナージ術後の自然軽快が7例にみられ,その後に再発を認めていない.以上よりGMの確定診断後,治療に際し経過観察かドレナージ術をはじめに試み,増悪する場合にPSL療法を施行し,外科的治療を最後に選択することが推奨された.

収録刊行物

被引用文献 (3)*注記

もっと見る

参考文献 (72)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ