カンジダによるカテーテル関連血流感染症に対するエタノールロック療法の1例

  • 岩出 珠幾
    あいち小児保健医療総合センター小児外科
  • 住田 亙
    あいち小児保健医療総合センター小児外科
  • 渡邉 芳夫
    あいち小児保健医療総合センター小児外科

書誌事項

タイトル別名
  • A CASE OF ETHANOL-LOCK THERAPY FOR CANDIDA PARAPSILOSIS IN CATHETER-RELATED BLOOD STREAM INFECTION

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説明

中心静脈カテーテル:central venous catheter(CVC)を留置されている患者において,カテーテル関連血流感染症:Catheter-related blood stream infection(CRBSI)で,真菌感染を認めた場合にCVCの抜去を余儀なくされる.今回われわれはエタノールロック療法:Ethanol-lock therapy(ELT)を用いてCVCを抜去せず真菌感染がコントロールできた症例を経験した.患者は19歳,女性.生後1カ月時に慢性特発性偽性腸閉塞症と診断され,CVCでの高カロリー輸液を必要とし,これまでにMRSAやP. aeruginosaによるCRBSIを頻回に発症していた.某年8月に発熱で入院,CVCからの逆流血培養でCandida parapsilosis(C. parapsilosis)検出した.ELTおよびfluconazole(FLCZ)の経静脈投与にて治療し,CVCを抜去することなく感染コントロール可能であった.CRBSIに対するELTの有効性が海外および本邦で報告されており,それらの文献的考察も含めて報告する.

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参考文献 (28)*注記

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