書誌事項
- タイトル別名
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- A CASE OF FALSE-POSITIVE TUMOR MARKERS IN A COLON CANCER PATIENT WITH DIABETES MELLITUS
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説明
症例は80歳,女性.S状結腸癌の診断で某年6月に手術を施行した.StageIIIbのためUFT-E400mg/dayを内服していた.術後8カ月頃より全身状態悪化し,体重が4カ月で約4kg減少した.術後1年目にCT検査,大腸内視鏡検査を施行し明らかな再発所見は認めなかったが,血液検査上CEA 6.0ng/ml,CA19-9 44.6U/mlと上昇を認めた.1カ月後にはCEA 6.7ng/ml,CA19-9 81.4U/mlとさらに上昇した.PET-CT検査を予定したが,当日の血糖値が358mg/dlのために中止となった.また空腹時血糖441mg/dl,HbAlc 10.2%と糖尿病を指摘され糖尿病内科に入院となった.糖尿病安定後は全身倦怠感は改善した.その後はCEA 2.2ng/ml,CA19-9 20.5U/mlと改善し,PET-CTでも明らかな再発,転移所見を認めなかった.このため腫瘍マーカーの一過性の上昇は糖尿病が原因と考えられた.今回糖尿病により複数の腫瘍マーカーが偽陽性を示した症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
収録刊行物
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- 日本臨床外科学会雑誌
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日本臨床外科学会雑誌 72 (2), 430-433, 2011
日本臨床外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679829370240
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- NII論文ID
- 10028121234
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- NII書誌ID
- AA11189709
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- ISSN
- 18825133
- 13452843
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可