左腸腰筋膿瘍を契機に発見された下行結腸癌の1例

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タイトル別名
  • A case of carcinoma of the descending colon presented with an abscess in the left ilio-psoas muscle
  • 症例 左腸腰筋膿瘍を契機に発見された下行結腸癌の1例
  • ショウレイ ヒダリ チョウ ヨウキン ノウヨウ オ ケイキ ニ ハッケン サレタ カコウケッチョウ ガン ノ 1レイ

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抄録

症例は86歳,女性.2010年8月中旬より発熱,左下腹部痛を認め当院受診.身体所見にて左下腹部に圧痛を伴う腫瘤を触れ,CTでは左腸腰筋内に膿瘍形成を認めたため,入院の上,経皮的ドレナージを行った.貧血を認めたため下部消化管精査として大腸内視鏡検査を行ったところ,下行結腸に全周性腫瘍を認め,生検にて中分化腺癌の診断を得た.左腸腰筋膿瘍を伴う下行結腸癌の診断のもと手術を施行した.術中所見では,下行結腸に5cm大の左腸腰筋へと浸潤する腫瘍を認め,下行結腸切除(D2)および腸腰筋部分切除術を行った.術後は大腿神経麻痺による歩行障害を認めるもリハビリなどにて徐々に改善し,現在外来通院中である.腸腰筋膿瘍症例においては,稀ではあるが大腸癌の存在を念頭におく必要があると考えられた.

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参考文献 (28)*注記

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