腹腔鏡下に切除した神経線維腫症1型に合併した直腸カルチノイドの1例

  • 山下 公大
    神戸大学大学院医学系研究科外科学講座食道胃腸外科学
  • 中村 哲
    神戸大学大学院医学系研究科外科学講座食道胃腸外科学
  • 今西 達也
    神戸大学大学院医学系研究科外科学講座食道胃腸外科学
  • 角 泰雄
    神戸大学大学院医学系研究科外科学講座食道胃腸外科学
  • 鈴木 知志
    神戸大学大学院医学系研究科外科学講座食道胃腸外科学
  • 榎木 英介
    赤穂市民病院病理部
  • 黒田 大介
    神戸大学大学院医学系研究科外科学講座食道胃腸外科学

書誌事項

タイトル別名
  • A CARCINOID TUMOR OF THE RECTUM IN A PATIENT WITH NEUROFIBROMATOSIS TYPE 1 PERFORMED BY LAPAROSCOPY ASSISTED LOW ANTERIOR RESECTION-A CASE REPORT-

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抄録

症例は53歳,男性.神経線維腫症1型と診断されている.今回,血便を自覚し,他院にて直腸カルチノイドと診断された.精査加療目的で当院に紹介され,入院となった.下部消化管内視鏡検査で,歯状線より約3cmの部位に11mm大の粘膜下腫瘍形態の腫瘤を認めた.腹部CT検査では,直腸前壁に壁肥厚を認めたが,明らかな遠隔転移は認めなかった.直腸カルチノイドの診断で,腹腔鏡補助下直腸低位前方切除術を施行した.病理組織学的には粘膜下層に浸潤した直腸カルチノイドで,リンパ節転移は認めなかった.神経線維腫症1型には,一般的にカルチノイドは併発しやすいとされているが,十二指腸乳頭部領域に多く,直腸カルチノイドの合併は極めて稀である.今回,神経線維腫症1型に伴う直腸カルチノイドに対し,腹腔鏡補助下直腸低位前方切除術を施行した症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.

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被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (23)*注記

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