切開止血術を要した自転車ハンドル外傷による外傷性乳房内出血の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Breast Hemorrhage following Bicycle Handlebar Injury in an Adult
  • 症例 切開止血術を要した自転車ハンドル外傷による外傷性乳房内出血の1例
  • ショウレイ セッカイ シケツジュツ オ ヨウシタ ジテンシャ ハンドル ガイショウ ニ ヨル ガイショウセイ チブサ ナイシュッケツ ノ 1レイ

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説明

症例は53歳,女性.抗凝固薬・抗血小板薬は内服していなかった.自転車で転倒し,ハンドルで右前胸部を打撲した.安静・冷却で経過観察していたが血腫が急速に増大し,造影CTで右乳房内側に造影剤の血管外漏出を認めた.右内胸動脈の穿通枝が原因と考え血管内治療を先行したが止血困難であり,切開止血術を施行した.内胸動脈乳腺穿通枝から拍動性の動脈性出血を認め,結紮止血した.その他の乳腺組織から出血はなく,ドレーンを留置し手術を終了した.術後経過は良好で後出血の所見もなく,術後3日目まで圧迫固定を行い,術後8日目に退院した.術後の創感染や瘢痕形成は認めず,整容性も保たれていた.<BR>自転車ハンドル外傷というまれな受傷起点で発症した乳房内出血の1手術例を経験した.体表など外科的アプローチが比較的容易な部位での動脈性出血は,血管内治療の前に手術を含めた積極的な外科的治療を考慮すべきであると考えられた.

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