後腹膜孤立性神経線維腫の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Retroperitoneal Solitary Neurofibroma
  • 症例 後腹膜孤立性神経線維腫の1例
  • ショウレイ アトバラマク コリツセイ シンケイ センイ シュ ノ 1レイ

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抄録

症例は73歳,女性.特記すべき既往歴はない.2013年8月,検診の胸部X線写真にて両側肺炎様陰影を指摘され,喀痰培養,胸部CTにて非結核性抗酸菌症を疑われ,経過観察となった.その際,上腹部後腹膜腔に腫瘤影を認め,腹部造影CTにて,腹部大動脈左縁に左腎静脈下縁から骨盤腔まで連続する造影効果の乏しいリンパ節様腫瘤影を認めた.悪性リンパ腫を疑われ,開腹生検を施行した.病理結果にて孤立性神経線維腫と診断された.後日,後腹膜腫瘍摘出術を施行した.腫瘍の周囲臓器への浸潤は認めず,肉眼的遺残なく根治切除を行った.病理結果にて,悪性化所見を認めなかった.術後経過は良好であり,現在までに再発所見を認めていない.<BR>神経線維腫症1型を合併しない後腹膜孤立性神経線維腫は稀な疾患である.今回,われわれは後腹膜腔に発生した孤立性神経線維腫の1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.

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参考文献 (1)*注記

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