直腸前方切除後の吻合部狭窄の検討

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  • Anastomotic Stenosis after Colorectal Anterior Resection

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直腸前方切除術後に時折吻合部が狭窄をきたすことがある.1997年1月から2005年8月までに自動吻合器を使用した直腸手術を施行した266例のうち,術後吻合部狭窄をきたした30例を検討した.狭窄例は,直腸前方切除術全例の11.3%に認め,部位はS状結腸: 5.7%,直腸S状部: 10.5%,上部直腸: 15.6%,下部直腸: 13.6%であった.自覚症状を有した症例は53.3%に認めた.再狭窄は53.8%に認め,用指拡張術後が63.2%,バルーン拡張術後が16.7%,STENO-CUTTERTM拡張術後が0%であった.初回手術より狭窄を確認した期間は202.1日で,肛門からの距離は平均6.2cmであった.吻合部狭窄のサイズは11.0mmであった.自動吻合器を使用した術後狭窄例の治療は,用指拡張術は手技が容易であるが再発が多い.用指拡張術後再発例にはバルーン拡張術やSTENO-CUTTERTMは十分な効果があると思われた.<br>

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