陳旧性会陰裂傷に対する修復術の検討

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  • Clinical Outcome of Surgical Treatment in Patients with Obstetric Injury

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15例の第4度陳旧性会陰裂傷の手術を経験した.便失禁のみは2例,直腸膣瘻のみは4例,便失禁を伴う直腸膣瘻は5例,総排泄腔様変形は4例であった.皮膚切開は会陰部皮膚の変形のため肛門と膣の間が短縮している場合は「X」字状に入れた.皮弁を形成し,外肛門括約筋,恥骨直腸筋を同定した.瘻孔がある場合は瘻孔部を切除し,閉鎖した.恥骨直腸筋は縫縮し,外肛門括約筋は損傷部瘢痕を縫合し,皺壁形成を行った.ドレーンは後期には挿入せずに皮膚の一部を開放した.便失禁を訴えていた11例は術後2例に減少した.直腸膣瘻の再発はなかった.2例で創感染があり,2例で創離開があった.内圧検査では肛門管最大静止圧は上昇した(術前;25.9±10.0mmHg,術後;34.9±15.7mmHg:p=0.021).術後の排便造影では直腸膣瘻や直腸瘤は軽快した.われわれの手術法は有用と思われた.

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