急性腹症で発症した虫垂粘液嚢腫軸捻の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Patient with an Acute Abdomen who had Torsion of an Appendiceal Mucocele
  • 症例 急性腹症で発症した虫垂粘液囊腫軸捻の1例
  • ショウレイ キュウセイ フクショウ デ ハッショウ シタ チュウスイ ネンエキノウ シュジクネン ノ 1レイ

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抄録

症例は42歳,男性.心窩部不快感,嘔気,下腹部痛を主訴に近医を受診し精査目的に当院紹介となった.血液検査では炎症反応高値で,CTでは虫垂から連続する60mm大の嚢胞性病変を認めた.急性虫垂炎,虫垂腫瘍と診断し,絶飲食と抗菌薬による保存的治療を開始した.しかし,入院翌日に腹部症状が急激に悪化したため緊急手術を施行した.下腹部正中切開で開腹し術中所見で虫垂軸捻,虫垂粘液嚢腫と判断した.捻転を解除した後虫垂切除術を施行し,術後病理結果で虫垂粘液嚢腫と診断した.術後経過は良好で術後8日目に退院となった.<BR>虫垂粘液嚢腫軸捻は極めて稀な疾患で本邦では過去15例の報告があるのみである.今回,急性腹症で発症した虫垂粘液嚢腫軸捻の1例を経験したため,本邦報告例をまとめるとともに文献的考察を加え報告する.

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参考文献 (6)*注記

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