乳腺原発骨肉腫の1例

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タイトル別名
  • A Case of Primary Osteosarcoma of the Breast
  • 症例 乳腺原発骨肉腫の1例
  • ショウレイ ニュウセン ゲンパツ コツニクシュ ノ 1レイ

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抄録

症例は75歳,女性.25歳頃より左乳房腫瘤を自覚していたが放置.最近になって腫瘤が増大してきたため当科を受診した.初診時,左乳房A領域に直径約40mmの皮膚の硬化を伴った腫瘤を認めた.超音波検査・CT検査・MRI検査にて,腫瘍は直径40mm大の内部に嚢胞成分を伴う腫瘍として描出され,針生検を施行したところ巨細胞腫の診断であったため,乳房部分切除術を行った.病理組織検査で,腫瘍組織は破骨細胞型巨細胞と核分裂像を有する紡錘状・類円形細胞で構成されており,骨外性骨肉腫と診断された.術後は補助療法として放射線治療を施行したが,術後7カ月目に胸膜播種を再発し,その2カ月後に永眠された.<BR>乳腺原発骨肉腫は乳腺悪性腫瘍の1%以下とされるまれな疾患であり,確立した治療法がなく通常の乳癌と比較し予後不良とされている.今回われわれは,乳腺原発骨肉腫の1切除例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.

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参考文献 (6)*注記

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