書誌事項
- タイトル別名
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- Surgery for Perianal Fistula while Conserving Anal Function
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説明
痔瘻の手術は多少なりとも肛門括約筋への侵襲が加わる.そのため肛門機能を損なわず,根治性を目指した手術が必要となる.痔瘻の術式は大きく開放術式,括約筋温存術式,seton法に分類される.ただし根治性,肛門機能温存,早期治癒をすべて満足させる術式はなく,痔瘻の状態や患者の希望を考慮した上でバランスのよい術式を選択している.各々の術式においてどの肛門括約筋への侵襲が機能障害を引き起こすかを述べることで,機能温存に留意した手術のポイントを説明した.痔瘻術後の機能障害は不適切な括約筋切開により生じる.incontinenceが生じると著しくQOLが損なわれる.治療はまず排便のコントロールや肛門括約筋の自己トレーニングなどの保存療法を行う.改善しない場合は肛門括約筋修復術や後方形成術などの手術が有用である.ただし痔瘻は良性疾患であり,術後の後遺症のない手術を心がけることが最も大切である.
収録刊行物
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- 日本大腸肛門病学会雑誌
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日本大腸肛門病学会雑誌 69 (10), 529-539, 2016
一般社団法人日本大腸肛門病学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679837063552
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- NII論文ID
- 130005279309
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- ISSN
- 18829619
- 00471801
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可