自閉スペクトラム症 (ASD) の特性理解

  • 傳田 健三
    北海道大学大学院保健科学研究院生活機能学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Understanding Individualities in Autism Spectrum Disorder
  • ジヘイスペクトラムショウ(ASD)ノ トクセイ リカイ

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抄録

<p>自閉スペクトラム症 (autism spectrum disorder : ASD) は, 社会的コミュニケーションおよび対人相互性反応の障害, 興味の限局と常同的・反復的行動を主徴とし, 乳幼児期に発現する精神発達の障害である. DSM-Ⅳでは広汎性発達障害という上位概念のもとに, 自閉症, アスペルガー障害, 特定不能の広汎性発達障害などの下位分類が存在したが, DSM-5ではASDという概念で統一された. 近年, ASDへの関心と需要が高まっている一方で, 十分な診療が行われているとは言い難いのが現状である. 本稿では, 自閉スペクトラム症について, ①概念の変遷, ②診断と臨床像, ③治療, ④経過と予後, ⑤心身医学におけるASDの特性理解について述べてみたい.</p>

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 57 (1), 19-26, 2017

    一般社団法人 日本心身医学会

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