ロールシャッハ・テストによる摂食障害患者の臨床像の特徴についての考察

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タイトル別名
  • Clinical Characteristics of Patients with Eating Disorders as Determined by the Rorschach Test
  • ロールシャッハ テスト ニヨル セッショク ショウガイ カンジャ ノ リンショ

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抄録

摂食障害(ED)の病型や臨床症状と, ロールシャッハ・テスト(ロ・テスト)により捉えられる人格特徴の関係について, 2方向から検討した.第1に, 拒食と過食という病型別による人格特徴をロ・テストを用いて把握したが, ロ・テストの結果にばらつきがみられ, 平均値からの特徴の把握は困難であった.第2に, 全ED患者をロ・テストの結果に基づいてクラスター分析によりグループ化し, 人格特徴とEDの病型や臨床症状との関連を検討した.その結果, ロ・テスト上ED患者が2群に分離し, 1群はEDの多くの患者に共通する特徴, 他の1群は境界人格構造水準といえ, 過食症であれば即行動化が多いというのではなく, 過食症の中に行動化の多いものがみられるという結果が得られた.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 38 (2), 143-152, 1998

    一般社団法人 日本心身医学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (26)*注記

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