摂食障害における身体イメージ異常の成因について

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タイトル別名
  • Pathogenesis of Body Image Disturbance in Eating Disorders
  • セッショク ショウガイ ニ オケル シンタイ イメージ イジョウ ノ セイイン ニ ツイテ

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抄録

コンピューターに取り込んだ身体像を任意に変形できる装置を用いて, 健常女性(N), 神経性大食症(BN), 神経性無食欲症むちゃ食い/排出型(AN-B)と制限型(AN-R)の身体イメージ測定を行い, Eating Disorder Inventoryとの相関を検討した.Nはやせ願望に基づいて, BNは自己像不満に基づいてウエスト理想値やヒップ理想値を細くした.一方, AN-Bはやせ願望と過食に基づいて, AN-Rはやせ願望でなく, 無力感, 成熟恐怖や感情感覚の混乱に基づいてウエスト理想値やヒップ理想値を細くした.この成績から健常人と摂食障害患者は身体イメージの評価基準が異なり, とりわけAN-Rは身体イメージが無力感, 成熟恐怖や感情感覚の混乱に基づいていることが明らかとなった.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 41 (4), 281-286, 2001

    一般社団法人 日本心身医学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (9)*注記

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