心身医療が社会のニーズに応えるには : 学校心身医療の分野におけるニーズに応えて(パネルディスカッション : 社会のニーズに応えるために心身医療はどうあるべきか,2007年,第48回日本心身医学会総会(福岡))

書誌事項

タイトル別名
  • Psychosomatic Medical Care Answering to Social Needs : Answering Needs in the Field of School Psychosomatic Medical Care(Panel Discussion : How should be the Psychosomatic Medicine to Respond the Social Needs)
  • 心身医療が社会のニーズに応えるには--学校心身医療の分野におけるニーズに応えて
  • シンシン イリョウ ガ シャカイ ノ ニーズ ニ コタエル ニワ ガッコウ シンシン イリョウ ノ ブンヤ ニ オケル ニーズ ニ コタエテ

この論文をさがす

説明

目的:社会が心身医療に求めている中には多種多様なものがあり,その中には,学校心身医療という分野も含まれ,昨今の学校における心身症をはじめとした心身の問題に対する対策は急務と思われる.今回は西神戸医療センターが学校心身医療の分野において実践している試みを通して,いかに学校という社会のニーズに応えていけるかを問いたい.方法:西神戸医療センターが提供している事例検討会,研究会,セミナー,チーム医療を通して,心身医療が学校関係者に貢献する実践および成果を紹介する.結果:当院では思春期事例検討会(中学,高校間の養護教諭の垣根を取り払う目的で開始),乳幼児事例検討会(幼児の心身のとらえ方を討論する場の提供),西神戸小児心身症研究会(多職種が集まり,症例を通して最近の心身医学の分野の話題を討論),教育委員会と共同での研究会(一般教諭が事例呈示),スクールカウンセラーや一般教諭へのセミナー,院内で展開しているチーム医療への養護教諭の参加を通して,学校心身医療を実践してきた.会では,喘息,過敏性腸症候群,摂食障害,ブリーフセラピー,チームアプローチなど幅広い心身医療の話題が提供された.これらの実践により,具体的な対応,連携の基盤づくりのみならず人材育成に少なからず貢献できた.結論:学校心身医療においては,幅広く学校関係者との連携を取るための事例検討会などの実践こそが,最終的には人材の育成にもつながり,社会のニーズ,特に学校のニーズに応えるためになすべきことではないかと考える.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 48 (4), 283-288, 2008

    一般社団法人 日本心身医学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (9)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ